大瀧詠一 RIP
一瞬、先送りしようかなと思ったのだが、年明け早々に訃報というのも…。
ミュージシャンの大滝詠一(おおたき・えいいち、本名=大瀧榮一)さんが亡くなったことが31日、分かった。岩手県出身、65歳だった。30日に午後7時ごろ、東京都瑞穂町の自宅で倒れ病院に運ばれたが帰らぬ人となった。警視庁福生署などによると、大滝さんは当時自宅で、家族と一緒にいてリンゴを食べていたが、とつぜん倒れたという。119番通報で救急搬送する際には既に心肺停止状態だった。所属レコード会社によると、死因は解離性動脈瘤(りゅう)という。このニュースを見る限りでは、本当に突然だったみたいだ。ご冥福をお祈りします。
申し訳ないが、個人的には、大瀧詠一自身のアルバムをちゃんと聴いた記憶はなく、一番に思い出したのがこのアルバム。
彼女の最高傑作のひとつ「風立ちぬ」を含む、アナログの A 面が彼の Prod. だったのだが、全 5 曲が完璧な構成で、アイドル・ポップスの金字塔と言えましょう。
個人的にも、とにかく A 面ばっかり繰り返し聴いておりました。
まあ、いろいろな事情があって、A 面だけの Prod. となったのだろうが、もし、アルバム丸ごと Prod. していたら、どんなモンスター・アルバムとなっていたのだろう。
そして、何と言っても、クレイジーキャッツ。
確か、最初に買ったクレイジーのコンピレ盤のライナーを彼が書いていて(ひょっとしたら監修もしていたかも)、そこには、彼らのデビューからのシングル 4 枚、すなわち「スーダラ節」、「ドント節」、「ハイそれまでョ」、「これが男の生きる道」なのだが、これほどクオリティの高い連作は世界的にも例がなく、特に 3 枚目の「ハイそれまでョ」と「無責任一代男」のコンビネーションは、エルヴィスの "Hound Dog / Don't Be Cruel" に匹敵すると書かれていた。
そのライナーを読むまで、日本のいわゆるコミック・ソングと世界に名だたるポピュラー音楽史上の作品を同列に考えたことはなかったので、非常に衝撃を、そして影響を受けたんだよね。
ということで、非常にショックな大晦日だったのだが、↑ に書いたとおり、今年の更新はこれで最後。
みなさま、よいお年を。